【★5】ドラマ「シリコンバレー」〜最高に笑えて最高に泣けるITエンジニア必見ドラマ【感想】

2019/03/31

★5 映画ドラマ批評


ほし★★★★★ (5/5)
寸評 舞台はアメリカ、シリコンバレー。コンピュータ・プログラマが自分の技術で起業(スタートアップ)する話。
  • このストーリーの最大の魅力
    とにかく笑える。アメリカIT業界を過剰な程に皮肉って、面白おかしく描いている。間違いなく制作陣に技術者がいる。
    1 話 30 分程度で、ギッシリと笑いが詰め込まれている。 
  • 笑えるだけじゃない
    ビジネスのことなど何も知らないコンピュータオタクが起業する話。そんなピュアな技術者の冒険を、視聴者は追体験できる。主人公の視点が一般人と近いため、この世界への没入感がスゴい。
    いつしか視聴者は主人公の応援団となり、共に笑い、怒り、そしてシーズンの最終話では泣いていることだろう。

2021/07/01 シリコンバレー完結に伴い更新

私のオススメドラマランキング 1 位

この「シリコンバレー」、私は大好き。今まで観たドラマの中で、もっとも笑い、もっとも泣いたかもしれない。
なので、今、他人から「おすすめのドラマは?」って聞かれたら、間髪いれずに「シリコンバレー!」と答えるだろうね。それぐらいこのドラマは素晴らしい。

以下ネタバレ含むかもしれないので要注意です。

素晴らしい設定やストーリー

世界観

なにより、このドラマの世界観が素晴らしい。

主人公はコンピュータ・プログラマ。その時点で評価 +50 点。何点満点かは知らないけど。てきとーに点数つけてんだけど。

シーズン 1 の冒頭のストーリーから、グッと引き込まれるんだよ。

主人公の考えたしょーもないウェブサービスは、どう考えてもビジネスにはならない。けど、そのサービスのために作り出した圧縮アルゴリズムが実に素晴らしかった。
そのアルゴリズムを 1000 万ドルで売ってくれというオファーまで受けるほどに。業界トップ企業ですら騒然。
悩みに悩んで、しかし主人公は金を受け取るのをやめ、このアルゴリズムで自分のビジネスをやろうと決意するワケ。

ね? どう考えても応援したくなるでしょう?

ストーリー

ストーリーも素晴らしい。
基本的に IT 業界人たちを小馬鹿にし続けて笑いを取り続けるストーリーなんだけども。なんていうか「現実のシリコンバレーあるある」みたいな。

だけど、各シーズンの最終話はそれぞれ最高に盛り上がりを見せるんだよ。
「うわぁー、これどうなっちゃうんだぁ」「もう、どうしようもねぇ、おしめぇだ……」みたいな所から一発逆転の満塁ホームランかっ飛ばすカンジ。
特にシーズン 1 とシーズン 2 は、何回観ても泣ける。エンジニアだったら間違いなく泣ける。奇跡的で、でも「あるかもしれない」「あったらいいな」と思えるような、手に届きそうな奇跡。そんな「現実」と「幻想」の狭間で、エンジニアは涙するストーリー。

ぜひともシーズン 1 とシーズン 2 を観てもらいたい。このブログエントリを書いているのだって、 9 割ぐらいは「この最終話、最高だったろ? な?」って言いたいからなんだよ。そんぐらいすっばらすぃストーリー。

最終シーズン

最終シーズンのシーズン 6 は「制作側も力尽きた」というカンジがストーリーにも滲み出ている。ソレより前のストーリーからは、パワーダウンしてしまった。

でも、それはそれで、なんか俺にとっては心地よかった。
「あぁ、シリコンバレーというドラマは全力で作っていたんだな」
なんてね。受け取り側が勝手に感じてしまってね。

最終シーズンだけは、最後のオチは今までと毛色が違うの。ネタバレだけど、一発逆転しないんだよ。
でも「含み」を持たせて終わるの。なんか現実世界でも似たような経歴の人いるよな、みたいな。それって、実は失敗したからではなくて……みたいな。
そういう「現実世界との繋がり」を今までよりもググッと広くして、このシリーズは終わりを迎える。その終わり方も、なんかとっても素敵だなって思えた。

最高にくだらないコメディ

過剰な皮肉

IT業界のパロディをふんだんに取り入れた最高にくだらないストーリー展開も魅力的。
もうね、過剰。過剰なほどに小馬鹿にしてくる。でも、それが何だか「妙なリアリティ」を持つんだよね。それぐらい現実のシリコンバレー住人たちが変人だってことなんだろうけども。
ベンチャーキャピタル (VC) のトップがすごい変人だったり、強欲な CEO がいたり、うさんくさい VC、 IT バブルに乗じて大金を手に入れた最高にイヤなやつ、などなど……。「あれ、もしかして現実でいったらコイツがモデルなのかな?」みたいなニュアンスをそこかしこに感じ取ることができる。これがまた笑えていい。

まとめ

とにかく、すべてのドラマ視聴に優先して「シリコンバレー」を観た方が良い。
とにかくバカバカしさに笑える。とにかくストーリーで泣ける。
1 話 30 分というのもテンポが良くて、サクサク観進めてしまう。
一度「再生」を押してしまうと、シーズン終わりまで「停止」を押すことができなくなる。それぐらいにのめり込むよ。

特に IT エンジニアなら間違いは無い。必見。


※2021/07現在、 Amazon Prime Video だとシーズン 1 ~ 5 だけが視聴可能で、なおかつ購入が必要です。
日本では U-NEXT が独占配信契約となっている模様。
こっちだとシーズン 1 ~ 6 が購入なしで観られました。僕も U-NEXT で観ました。

U-NEXT は割高感あるかもしれないけど、 NHK アーカイブとかも観られるし、雑誌見放題もついてくるから実は総合的に安いと思ってます。

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